お怒りのメール、すぐ返信していませんか
「納品された商品に不良があった」——お客様からお怒りのメールが届いた朝。
読んだ直後は、こちらも冷静ではいられません。つい言い返したくなる。あるいは逆に、早く収めたい一心で、その場で謝りきってしまう。中小企業では、この返信を書くのがたいてい社長か、たまたま電話を取った担当者ひとりです。相談相手もいないまま、画面の前で固まってしまう。
私(エムビジョンの代表)も自分の会社の事務をAIで回していますが、クレームへの返信は「AIに一度書かせておいてよかった」と思う場面のひとつです。感情の入っていない下書きが手元に1つあるだけで、落ち着いて考えられるようになります。
AI(ChatGPTなど)に、こう頼んでみてください
無料で使えるAIを開いて、次の文をそのまま貼り付けます。「納品された商品に不良があった」の部分を、あなたが受けたお怒りの中身に書き換えるだけです。
お客様から「納品された商品に不良があった」とお怒りのメールが来ました。まず事実確認が必要な状況です。誠意が伝わり、かつ安易に全面的な非を認めすぎない返信の下書きを作ってください。
数十秒で、たたき台になる文面が出てきます。
コツ1|守りたい線を、先に伝える
この頼み方の要は、後半の二文です。「まず事実確認が必要な状況です」「安易に全面的な非を認めすぎない」。この二つを先に伝えるかどうかで、出てくる文章がまるで変わります。
何も言わずに「返信を書いて」とだけ頼むと、AIはとにかく謝る文章を作ります。読むぶんには丁寧でよくできているのですが、まだ何が起きたか分からない段階で謝りきった返信は、あとの話し合いを難しくします。お詫びのメールとクレームへの返信の一番の違いはここです。非がこちらにあると決まる前の段階だという前提を、先にAIへ教えてあげてください。
コツ2|「いつまでに何をするか」を1つ入れてもらう
もう一つ足すなら、「いつまでに何をするかを1つ入れてください」と続けます。たとえば「明日中に現物を確認し、ご連絡します」。結論が出ていなくても、次の段取りが書いてあれば、お客様は待てる状態になります。
返信が遅れる理由の多くは「答えが出ていないから書けない」です。けれど、答えが出る前に出せる返信もある。この一言を入れておくと、その形の返信が作りやすくなります。
注意点|AIの下書きは、そのまま送らない
まず、この記事でいちばんお伝えしたい点から。AIの下書きは、そのまま送らないでください。
AIは、実際に何が起きたのかを知りません。放っておくと「交換いたします」「返金いたします」と、社内でまだ決めていないことまで書いてしまいます。事実の確認と、いま約束できることの線引きは、必ず自社で行ってください。AIは「優秀だけれど思い込みの激しい新人」です。最終確認は人の仕事です。
もう一つ、お客様のメールをAIに貼り付けるときの扱いです。覚え方はシンプルに、「新聞に載って困る情報は入れない」。
- お客様の個人情報(氏名・連絡先など)
- 取引先との秘密(契約内容・単価など)
- 社内の未公開情報(財務・人事など)
クレーム対応では①がそのまま出てきます。お客様の名前や連絡先は消すか、「A社」「B様」のように置き換えてから貼り付けてください。そのままの状態でも、返信の下書きは問題なく作れます。
この記事のまとめ

この続きが気になったら
同じ要領で使える「そのまま使えるAIへの頼み方」を、15の事例にまとめた小冊子(PDF)を、公式LINEにご登録いただいた方にお渡ししています。求人票・議事録・手書きFAXの読み取りなど、中小企業の”あるある業務”ばかりです。
「うちのこの仕事にも使える?」——そんな疑問には、無料の個別相談(30分)でその場でお答えします。
エムビジョン株式会社(福岡市)
