経営の悩み、AIに”壁打ち相手”になってもらう頼み方

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その考え事、誰に相談していますか

値上げに踏み切るべきか。あの人に任せてよいのか。この仕事を受けるべきか——。
経営者の考え事は、相談する相手が見つかりません。社員に話せば不安にさせてしまう。家族には心配をかけたくない。同業の知り合いにも、言いにくい話があります。結局、一人で抱えたまま、頭の中で同じところをぐるぐる回っている。福岡でお会いする経営者の方から、よく聞くお話です。

私(エムビジョンの代表)も、小さな会社をやっている一人です。自分の会社の事務はAIで回していますが、じつは同じくらい助かっているのが、この考えを整理する使い方のほうだったりします。ここで大事なのは、AIに答えを出してもらうのではないということ。質問してもらって、自分の考えを整理する——それが「壁打ち」です。

AI(ChatGPTなど)に、こう頼んでみてください

無料で使えるAIを開いて、次の文をそのまま貼り付けます。人数・業種・悩みごとを、あなたの状況に書き換えるだけです。

従業員20名の運送業の経営者です。値上げすべきかどうかで悩んでいます。まず私に質問をしながら、考えの整理を手伝ってください。

「値上げすべきか」のところは、後継者への引き継ぎ、新しいサービスを始めるかどうか、人を採るか外注にするか——何でも構いません。うまく言葉にならない段階でも大丈夫です。「うまく説明できないのですが」と前置きして書いてしまって構いません。

コツ1|「まず私に質問して」と頼む

この一言が、あるかないかで別物になります。

言わなければ、AIは事情を何も知らないまま、一般論の答えをずらずら並べ始めます。「まず私に質問して」と頼めば、「いつ頃から考えているのですか」「値上げすると、いちばん困るのはどのお客様ですか」と聞き返してきます。

そして——答えているうちに、自分が本当に引っかかっていた点が見えてきます。これが壁打ちのいちばんの効きどころです。答えをもらうのではなく、質問に答える過程で、頭の中が並び替わっていく。紙に書き出すのに似ていますが、相手が合いの手を入れてくれる分、続きやすいのだと思います。

コツ2|「反対意見も言ってください」と頼む

AIは放っておくと、こちらの考えに賛成しがちです。気持ちよくはあるのですが、それでは壁打ちになりません。

途中で「もし反対する立場だとしたら、何を指摘しますか」と聞いてみてください。言われて嫌なことこそ、決める前に聞いておきたいことです。深夜でも休みの日でも、機嫌を損ねずに付き合ってくれる。相手が人でないことが、この使い方ではむしろ利点になります。

注意点|決めるのは経営者、AIは整理する相手

ここがいちばん大事な線引きです。決めるのは経営者ご自身。AIは答えを出す相手ではなく、考えを整理する相手だと思ってください。AIは御社の事情も、取引の経緯も、社員一人ひとりの顔も知りません。出てきた案は「考えの材料」であって、結論ではありません。AIは「優秀だけれど思い込みの激しい新人」です。整理は手伝ってもらい、判断はご自身で。

もう一つ、入れる情報にも気をつけてください。覚え方はシンプルに、「新聞に載って困る情報は入れない」。具体的には次の3つです。

  1. お客様の個人情報(氏名・連絡先など)
  2. 取引先との秘密(契約内容・単価など)
  3. 社内の未公開情報(財務・人事など)

経営の相談は、この3つ目に触れやすい話題です。未公開の決算の数字や、社員の名前は伏せて相談してください。「従業員20名の会社で」「主な取引先が数社に偏っていて」と、輪郭だけ伝えれば十分に相談になります。固有名詞や具体的な数字がなくても、壁打ちは成り立ちます。

この記事のまとめ

経営の悩みをAIに壁打ち相手になってもらう頼み方のまとめ図解(頼み方の3つの要素・まず質問してもらう/反対意見も頼むコツ・入れてはいけない情報3か条)

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