毎月の売上、まだ電卓で足していませんか
表計算ソフトは入っている。開いてもみた。けれど「今月分だけの合計を出す」のに、どの関数を使えばいいのか分からず手が止まる——。
それで結局、電卓を叩いて手で打ち込む。毎月そこに30分を使っている、という会社は珍しくありません。調べようと検索しても、出てくるのは他の方の表を使った解説ばかり。専門用語が並んでいて、自分の表にどう当てはめればいいのか分からないまま、そっとページを閉じる。
私(エムビジョンの代表)も、自分の会社の事務をこの手で回しています。AIの良いところは、自分の表の状況を、そのまま日本語で説明できることです。関数の名前を知らなくても始められます。
AI(ChatGPTなど)に、こう頼んでみてください
無料で使えるAIを開いて、次の文をそのまま貼り付けます。列の中身とやりたいことを、あなたの表に書き換えるだけです。
Excelで、A列に日付、B列に売上金額が入っています。月ごとの合計を別の表に出したいです。一番簡単な方法を、手順つきで教えてください。
「A列に日付、B列に売上金額」のところを、「A列に日付、B列に取引先名、C列に金額」のように、ご自身の表のとおりに書き換えます。やりたいことも「取引先ごとの合計を出したい」「今年の分だけ抜き出したい」と、日本語のままで構いません。
コツ1|表の中身を先に伝える
これがいちばんの勘どころです。何列目に何が入っているか。1行目は見出しか。データは何行くらいあるか。これを先に伝えるだけで、返ってくる答えが自分の表にぐっと近づきます。
逆に伝えないと、AIは表の形を勝手に想像して答えます。「言われたとおりにやったのに合わない」の原因は、たいていここです。
コツ2|「手順つきで」と付け加える
数式だけもらっても、どのセルに入れればいいのか分かりません。「手順つきで」の一言を足しておくと、どこを選んで、何を打って、次にどうするかを順番に書いてくれます。
うまくいかないときは、画面に出たエラーの文字をそのままコピーして貼り付けてください。「その表示が出るのは◯◯だからです」と、続けて直してくれます。ここでも、会話しながら進められるのがAIの良いところです。
同じやり方は、表の見た目を整えたい、二つの表を突き合わせたい、印刷が1枚に収まらない——といったときにも使えます。「そもそも、この作業を毎月やらなくて済む形にできませんか」と相談してみるのもおすすめです。関数を教わるつもりが、表の作り方そのものを見直すきっかけになることがあります。
注意点|売上や名簿の中身そのものは貼らない
便利ですが、気をつけたいことがあります。聞くときに必要なのは「どの列に何が入っているか」と「やりたいこと」だけで、売上の数字や顧客名簿そのものを貼り付ける必要はありません。中身を渡さなくても、答えはちゃんと返ってきます。
覚え方はシンプルに、「新聞に載って困る情報は入れない」。具体的には次の3つです。
- お客様の個人情報(氏名・連絡先など)
- 取引先との秘密(契約内容・単価など)
- 社内の未公開情報(財務・人事など)
そしてもう一つ。出てきた数式は、必ず手元で試してください。お使いのExcelのバージョンでは使えない関数を、平気な顔で出してくることがあります。いきなり全部の行に当てはめず、まず数行だけで試して、答えが合っているかをご自分の目で確かめる。AIは「優秀だけれど思い込みの激しい新人」です。最終確認は人の仕事だと思っておいてください。
関数の名前を覚える必要はありません。やりたいことを言葉にできれば、それで十分です。
この記事のまとめ

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